Questers 内部文書

1995/08/20

オープニングに関わる要求

・プレイ状況によって、起動後のプロセスを変える

起動後、プレイ履歴を参照
・全くの始めて /オープニング・デモ
→タイトル画面A
→ゲームスタート
・プレイ履歴あり/「Presents」表示
→タイトル画面B

*タイトル画面A:表示後、選択画面に入らずそのままスタート
プレイに入ると同時に、プレイ履歴をON
B:表示後、選択画面へ
・New Game
・1st Data
・2nd Data
・3rd Data
・Opening Demo
・Quit

 

1995/10/01

1)キャラクターの32ドット化へ対して

・データは32ドットだが、実際の絵は20*32(推定値)をベースに描く。
・キャラクタはおよそ3等身ないしそれ以上である。
・必然的に、顔のでかいキャラクタはご遠慮願う。
・フィールド移動時のパターンは、上記の絵を圧縮/縮小したものに修正を加えたものである。

・ただ、やはり作業能率(32*32の場合、それにともなう作業が膨大なものになるため、最悪の場合、完成そのものが危ぶまれる)の見地からも16*16でありたい。

2)現行RPGへのアンチテーゼと題して

現行RPGの「欲望の再生産システム」である、戦闘でHP(MP)を消費しつつEXP/GPを獲得し、その獲得されたGPによってHPを回復し、再び戦闘に復帰するという2サイクル・パターンを基本とし、その間に蓄積されたEXPを基準としてMAP上に分布させたモンスターMAPに対応させていき(戦闘に対する条件変化)、予め制限された範囲内での選択を繰り返し、最終目標として設定されたイベントを完了させて、物語としての充実感を得る、というパターンの脱却。

・ステージアップの自己抑制である「レベルアップ期間」の存在。
・「レベルアップ期間」の長期化におけるアイテム/モンスターの膨大化。
・「レベルアップ期間」の不条理な反復運動。
・「戦闘」という行為の持つ意味合いの誤認識。
・以上の結果、生じるプレイヤー阻害。
・ストーリーの劇的変化をもたらす「アイテム獲得」の緊張感の消失。
・アイテム性のなし崩し現象。
・冒険とは相反する拝金主義の発生。
・GPシステムの破綻としての金余り現象。

*レベルアップシステムの改善
*レベルアップ幅の縮小
*GP獲得の縮小
*通常アイテム/特殊アイテムの格付け

3)ストーリーの構築材料

・歴史の繰り返し(拡大再生産)。
・プレイヤーにはどうにもできない運命。
・正義とは、悪とは、立場の違いによる解釈の違い。
・永遠に存在しない「真の正義」。
・歓迎される「悪」。
・最後に与えられるは、衝撃の決断(一体誰を、何から、何のために、何の権利で救う/滅ぼすのか)。→もしあるとすれば、「2」への引き継ぎ

4)その他

・プレイヤーはごく普通の町に住む人間である。
・全てが「後手」を踏む(イベント発生の必然性の裏付け)。

・緊張感の喪失に繋がるので、せめてダンジョン等ではセーブさせたくないのだが。
・「死亡」状態は作らない(蘇生の否定)。
・これは、ゲーム機向けではない。

・私は、宮崎駿ライクな作品を作る気は毛頭無い。

・9・23横浜の長州/永田vs安生/中野は、長州の一人勝ちだ。格の差がありすぎたって感じである。

 

1995/10/31

定期通信[ネコモリビト]

・フラグの扱い
管理・表記方法/何ビット目というふうに合わせるのか等
00010110・・・
│││││││└フラグ7
││││││└─フラグ6
│││││└──フラグ5
││││└───フラグ4
│││└────フラグ3
││└─────フラグ2
│└──────フラグ1
└───────フラグ0
また、その量(数)

・町等の一括して読めるサイズ(タイル/規模等)の最終的な決定値。
これがなんとかならん事には、設計が出来ない。また、二重画面(フィールド)に関しては、その後どの様な進展が見られたか。

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年末/年始、あるいは今年度中の秋葉原出動を提案したい。

・敵キャラクタ作成におけるハードウェアの導入
手描きにおいては、量・質ともに難航が予想されるので、これまでの打ち合わせの中でも出てきたスキャナの導入を検討。
フラットベッド・スキャナは、設置場所という致命的マイナス材料があるため、富士写真フィルム社の「FOTOVISION」シリーズを前向きに検討中。
おそらく、若干「浮いた」敵キャラクタのグラフィックになると思うが、同時にそれをソフトの個性と出来れば、おっちゃんも幸い幸い。

・メモリの増設
現在の深刻なメモリ状況を打破すべく、メモリの増設を検討中。これについてはごく個人的な用件である。

 

1995/11/07

定期通信[モンテネグロ]

・上下画面の変速スクロールについて、あったらうれしい。(森のシーンとか)
・スポット処理は可能か?出来れば半透明透過スポットがいいが、別にディザスポットでも可。(洞窟とか)
・HP/MPの上限は99に設定。(原点回帰の一環として)
・その、レジスタというやつはの使用上の制限。
>いくつからいくつまで
>そのうちこの範囲は使用不可(予約済)等
>実際の使用に関してはこちらの自由でいいのか
>理想的な表記(表の見本みたいなものが欲しい)
>重要アイテムのチェックは?
・序盤の戦闘シーンに使用する予定の曲を、現在制作中なのだが、どういうわけだか18小節までで18000バイト喰っている。今までで一番密度が高い。多分この4倍(データ量は約3倍)になると思うが、聴いた感じそんなに喰わないと思うんだけどなぁ。(○○○○○○にデータを喰っているのである)
・いやぁ、内蔵音源もちょいとした工夫で結構な効果が出せる出せる。
・謎だった「Windowsの出ないDOSプロンプト」は、見事解決。
・せっかくなので、シェル対応EUPプレイヤーの入手を勧める。(このテキストのBGMはその戦闘シーンの曲である。リピートしっぱなし)

*画面最下端について
パーティ・ステータスの平常時表示場所というのは可能か
普段の移動時などでは、その部分に名前/HP/MP(HP/MPに関しては棒グラフ表示)、コマンド呼出時には画面上部に数値でのステータス・ウィンドウが出て、下部にはコマンドを表示する。
等々

TOWNS君の画面モード

No.:色数 /仮想画面 /表示画面/画面合成/ビデオ/スクロール
1: 16/ 640* 400/ 640*400/4 /−,−/−
2: 16/ 640* 400/ 640*200/− /−,−/−
3: 16/1024* 512/ 640*480/3,5,10 /−,−/円筒
4: 16/1024* 512/ 640*400/1,4,6 /−,−/円筒
5:32768/ 256* 512/ 256*256/3,5,10 /−,−/円筒,スプライト
6:32768/ 256* 512/ 256*256/4,6 /−,−/円筒,スプライト
7:32768/ 256* 512/ 230*216/7,9 /○,○/円筒,スプライト
8:32768/ 256* 512/ 230*216/8,11 /○,○/円筒,スプライト
9:32768/ 512* 256/ 320*216/7,9 /○,○/球面
10:32768/ 512* 256/ 320*240/3,5,10 /−,−/球面
11:32768/ 512* 256/ 324*216/8,11 /○,○/球面
12: 256/1024* 512/ 640*480/− /−,−/円筒
13: 256/1024* 512/ 640*400/− /−,−/円筒
14: 256/1024* 512/ 720*480/− /−,○/円筒
15:32768/ 512* 512/ 320*480/− /−,−/円筒
16:32768/ 512* 512/ 320*480/− /○,○/円筒
17:32768/ 512* 512/ 512*480/− /−,−/円筒
18:32768/ 512* 512/ 512*480/− /○,○/円筒
20: 256/1024*1024/1024*768/− /−,−/円筒
21:32768/1024* 512/ 640*480/− /○,−/円筒
22: 16M/ 640* 480/ 640*480/− /○,−/円筒
23: 16/1024*1024/1024*768/23,25 /−,−/円筒
24: 256/1024* 512/ 640*480/25 /−,−/円筒
25:32768/ 512* 512/ 512*384/23,25 /○,−/円筒
27: 16M/ 640* 480/ 640*480/− /○,−/円筒

*ビデオ・・・ビデオデジタイズ,ビデオ出力/スーパーインポーズ
*20番以降はTownsOSハイレゾ搭載機種
*22番は24ビットカラー/27番は32ビットカラー

 

1995/11/11

ディレクトリ構成図



├─¥QUESTERS/Questersディレクトリ

├─¥EDIT/エディター*

├─¥EVENT/イベントデータ

├─¥GRAPHICS/グラフィックディレクトリ
│ │
│ ├─¥CHARA/キャラクタグラフィック
│ │
│ ├─¥ENEMY/敵グラフィック
│ │
│ ├─¥PICTURE/一枚絵
│ │
│ └─¥TILE/タイルパターン

├─¥MAP/マップデータ

├─¥MUSIC/音楽データ(含FMB/PMB)

├─¥SAVE/セーブデータ
│ │
│ ├─¥DATA1
│ │
│ ├─¥DATA2
│ │
│ └─¥DATA3

├─¥SOUND/サウンドデータ(SND or WAV)

└─¥WORK/作業用ディレクトリ*(こちら側で使用するので、
特に考えなくて可)

*:完成時削除

 

1995/11/21

定期通信[明和電機]

・フィールド上下層移動に関しては、どうなっているのであろうか。
(なくなっても対処の仕様はあるが。・・・もともとあんまり考えてないし)
・障害物のタイルは、結局どうなったんだっけ?(タイル種ごとに設定するんだっけかのう)

・スキャナかFVかってところなんだけど、うーん。
スキャナの利点としては
・標準的にA4サイズまで読める、というのがでかい。
・グラフィック取り込み以外にも、手書き資料のやりとりにも有効。(テキストやビットマップ/ドローデータにしにくいものも、取り込んでそのまま送れる)
但し、やたらでかいというのが最大のネックである。奥行き50cmというのは、はっきりいってお手上げの領域だ。
FVの利点は
・読込時間はほぼゼロである。(双方向パラレル接続のGT9000WINとPRINの組み合わせで、フルカラー72dpi/640*480の読み込みに24秒かかる。SCSIの場合もほぼ同じ)
・立体物の読込(今回は使用しないと思うが)
・省スペース
また、どちらの場合も、取り込みツールは「PRIN」で事足りる。
尚、輪郭線だけ読み込んで、というのはやらない。あくまでもカラー読込である。
あと、やはりMOだと思う。
IDEはまだましとして、ATA/ATAPI/DR DOS/IRQ/DMA・・・とこられた日にゃ、やっぱりDOS/V(AT)にはなれない。
余談だが、Panasonic「Woody」には、IRQについての重大な落とし穴があるということだ。
物理的な接続と論理的な接続と、ATを取り巻く不可解な状況を見るかぎり、私はTOWNSでありたい。

同梱ディスク内容
<マイナーチェンジ曲>
DQ10211I.EUP/オープニング・テーマ/曲終了時のピッチベンドに関する訂正版
DQ10315I.EUP/セレクト画面/なんだっけ?
<新曲>
BATTLE12.EUP/序盤戦闘時/ロング・ヴァージョン
BATTLE13.EUP/同/正式ヴァージョン
BATTLE1A.EUP/同/試作コミカル・ヴァージョン
KANASIMI.EUP/悲壮ムード曲
DUNG_02.EUP/ダンジョン曲(予定)*途中経過
DUNG_03.EUP/ダンジョン曲(予定)*途中経過
<Others>
ACT_0201.WAV/Windowsオープニング・サウンド

・マップ・エディタのマニュアルを作れ

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<Doits.キャッシュ・サービス・サポートメントからのお知らせ>

平素は同社のサービスをご利用頂き、誠にありがとうございます。お客様契約の貸付金の返済期限が近づいております。

現在のお客様の契約内容は、
貸付日 :95/07/01
貸付金 :88,943円
返済期限:95/12/31
貸付利息: 5,337円(6.00%)
返済金額:94,280円
となっております。

同サービスには、返済自動延期システムがあり、期限までに返済できない場合、
一月に元金/利息合計額に対して1%の利息が上乗せされます。
なるべく期限内に返済して頂くようお願いいたします。
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1995/12/24

定期通信[サイコパス]

・今後の「Questers」の取扱いについて
御存知のとおり、FMV−TOWNSが発売されてしまい、今後の展開について、再度検討の必要が生じた。
現在分かっている範囲でも、富士通内部のTownsOS周りの開発セクションは殆ど全て解散、システムソフンウェア・市販ツールの開発も収束した模様。
更に、「Oh!FM TOWNS」誌の休刊というカウンターパンチを受けてしまい(これに関しては、実にタイミングが悪い。最近のソフトバンクの思い切りようといったら・・・)、事態は予測不能な状態に陥っている。(新雑誌創刊の動きがあり、DOS/V(FMV)と統合した形で後継されるかどうかは不明だが、状況を見て対応したい)
更に更に、とどめのダイナマイトパンチが、ディスク収録した「FC11.TIF」である。当初の目的であった「フリーソフトウェアコレクション」が配付終了という事態を迎え、「Questers」そのものの制作理由が宙に浮いた状態となってしまった。ユーザー主体での発行に関しての記述もあるが、詳細が不明であり、「Questers」の制作に関してのプラン/スケジュールが極めて立てづらい状況にある。
「Questers」に関してはこれに鑑み、事態の展開を見て、その取扱いを判断したいと思う。これは「Questers」の消滅ではなく、制作/発表の媒体の再検討を含む、プロジェクト無期保留である。

一方的な通達であるが、状況が状況である故、御容赦願いたい。
また、そちら側の意見も聞きたいものである。現状をそのまま引き継げるような条件/媒体があれば、引き続き制作をする用意がある。
が、上記のように無期保留となると、今後の立場についても検討を余儀なくされる。その場合、一作曲家として参加する用意もある。
また、これはとんだ発掘物だが、第二期プロジェクト「Adventureres(当時名称)」の設定資料を発見した。一つのプランとして、この舞台を利用したマルチシナリオ・フリープレイ形態のRPGが可能ではなかろうか。「ソーサリアン」(ARPGには限らないが)タイプのRPGである。設定資料は発掘を続ければかなりの部分まで発見できると思う。データ・シナリオ等を次々と追加していく形式であれば、様々な展開もあり(それこそ「●●」もアリだ)、新たなゲーム・フォーマットとしてその名を轟かせる事が出来るだろう。その場合、必然的にWindows版となるが、その事に関してはやぶさかではない。そうすれば、そちらに接触があった●●●●に関してと、私サイドとの統合が出来るのではないかと思う。

・TOWNSのHighCにC++版が出た。グローバルオプティマイズがどうとか、日本語関数ライブラリがこうとか、Windows用32ビットプログラムがナニとか、なんかそんな感じらしい。

いやぁ、「おうちでTAKERU」ってやつ(Windows上で実際の操作をシミュレートしつつ、最新の情報を検索できるとかいうやつ)を見てみたんだけど、TOWNSコーナー、なんかしょっぱいッス。