Questers グラフィック

マップチップです。

作成にはFM TOWNS用の「ARTEMIS」を使用。
32K色ベースで作られています。
この「ARTEMIS」がなかなか個性的なツールで、「擦る」という作業がメインというかウリというか、他にはない機能があるのです。
パレットで絵の具を混ぜるように、色を置いた部分を「擦る」事で他の色と「混ぜる」事で絵を描いていきます。
(色指定情報としての)パレットという概念がない32K色モード独自の考え方といった感じです。
勿論、通常の描画も出来るのでそういう部分を上手く併用する事で、ドットペイント系のグラフィックツールとしては個性的な絵が描けました。

画面下部のステータスエリアのグラフィックサンプルです。

ここでも上記の「擦る」を多用して板っぽさを演出しています。

上の2枚から組み上げたフィールドのサンプルです。

全体的に色調が明る過ぎるのは問題にはなりましたが、当時の考え方として「可能な限り「黒」は使用しない」みたいな部分が反映されていたのだと思います。

黒で縁取りされてグラデーションで立体感(とおぼしき効果)を出すのって嫌いなんですよね、今でも。
特に当時は単純なグラデーションで「もわぁ〜」っとした画面のゲームやらが結構あったように思います。

それがあったせいもあり、「Questers」ではグラデーションによる演出は行わず、「擦る」事で雰囲気を出す事に注力していました。